2010年01月31日
陶磁器から人間という生き物をみた展示@小倉城庭園
小倉城庭園の企画展「色鍋島の華」ギャラリートークに行ってきました。
陶磁器の展示はよく行くのですが、どう見るのかよく分かりません(笑)
作り手の方の話は滅多に聞けないので聞いてみました。
会場には展示室を埋め尽くさんばかりの人。
100人弱はいたんじゃないかな。
1.私の陶磁器のデザインの世界の見方は変?
【チラシの鶴の輪郭を皿の輪郭に重ねたデザインは斬新?】
有田焼とは江戸時代初期に日本ではじめてつくらた磁器。
今回の展示の鍋島焼もその系統のもの。
そして、これらがヨーロッパへと伝播しマイセン等を生んだ。
鎖国した江戸時代でもオランダを通じて日本は世界と関わるのですね。
で、鍋島焼の特徴のひとつが底の部分の高台の文様。
畳の生活のなかで、横からの見た目も意識されていたそうな。
また、絵柄もただものを写しとるだけではない。
桃は長寿の意味だとか、そういった思想体系が表現されたもの。
私はそのものを見て、美しいとか思う事はなかなか少ない。
それより、そのものの歴史上での位置づけであったり。
ものがもつ意味合いやメッセージを知るのが楽しいんですよね。
2.伝統とは、伝承しつつ現代につくること
【館内で販売されいた小倉織を再現した印鑑入れ買っちゃいました。】
垂直に上げず、たれさがりもしない器のカーブ。
その緊張感はやがて宇宙へと広がる世界観を表現するそうです。
また、普通気がつかないところにまで神経を使ってつくる事。
そこにこそ、作り手の品格や人間性があらわれると言っておられました。
そういった作り手がいるからこそ、
大量生産が可能になった今だからこそ、
手作りが求められるのかもしれませんね。
職人が賞をいただくのは、
それまでの歴史の上で代表として私がいただくのだとおっしゃっていました。
なかなか言える言葉じゃありませんね。
さすが。
現代の照明の明るさのなかで、どういう作品が望まれるのかなどなど。
現代につくる上では現代の一般の人の感覚も参考にするそうです。
ただ昔のままにつくるだけではなく、
この現代につくる意味を感じました。
3.人間を展示する事が一番おもしろい
やぁ、聞きに行って良かったです。
ものを通して人間がみえてくる展示ってのは面白いなぁ。
皿に描かれたうさぎの一本一本の毛は実物を見て感じないと分からない。
塗りつぶすのでなく、あえてこの一本一本を描いた人間が面白い。
ものがあって解説パネルがある、いまの展示の形態。
果たしてそれは残って行くのかな?
いまは、映像とかインターネットとか色んな手段がある。
一方でものと静かに対峙する空間としての魅力も捨てがたい。
陶磁器が伝統を守ってきたように、
展示という見せ方が伝統のなかでどう発展継承されるのか。
博物館や美術館という文化の今後とともに興味深い。
こんな事しながら命を費やす人間ってやっぱおかしな生き物ですね
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