2008年02月29日

実は海に近い宇部市の北迫遺跡に行ってきました!


【2月29日(金)夜に記事を投稿しました。】


↑北迫遺跡の位置です。
海とは全く関係ない地に思えますが、
実は海と関係の深い弥生時代の遺跡なんです。
今では海から5km程度離れていますが、
実は当時はちょっと違うようです。
5kmにしても、昔の人にとっちゃ日常的に歩いても行き来する距離感かなぁ。
現代人な僕にはちょっと山側に入った感覚なんですが。


1.これが北迫遺跡だ!


北迫遺跡北迫遺跡です。
地元の方によって復元された竪穴住居がありました。
こういうのは業者にまかせる所もありますが、
住民参加の形の方が良いですよね。

中ものぞけるのでどうぞ。



北迫遺跡奥にあるのが上の竪穴住居で、
手前には何やら円形のような柵があります。
ここは、弥生時代中期の竪穴住居が発掘された地点です。

弥生時代中期の竪穴住居は円形なんですね。
これが、後期になると方形になっていくそうです。
いつかはこちらも復元されるんですかね。



2.これが貝塚だ!


貝塚?貝塚発見!

いや、嘘です。
近くにあった鶏小屋みたいな所にあった貝のゴミです。
貝塚とは昔の貝などがたまったゴミ溜めなので、
いわば現代版の貝塚ですね。



本物の貝塚で、本物の貝塚がこちら。
柵にしっかり守られています。

何でこんな海から離れた所に貝が?
と思えますが、どうやら当時は近くまで海岸線が迫っていたようです(リンク2)。
また、貝塚からは北部九州の土器が出土しているのもやっぱり海に近かったからでしょうかね。
その土器は3月2日(日)までの展示会にもありました。



以下は関連するリンクです。
・リンク1『宇部市』の「北迫遺跡」
   宇部市のHPで、市指定史跡である北迫遺跡の紹介です。
   簡単な解説と写真があります。
・リンク2『山口大学埋蔵文化財資料館』の「稲作到来~弥生人つくった とった たべた~」
   どうやら本当もうのっていないのですが、googleに残っていました。
   過去にあった展示での解説などがのっています。


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2008年02月27日

宇部市の月崎岬古墳群と若宮古墳群


【2月29日(金)夜に記事を投稿しました。】
縄文時代の月崎遺跡に続いて、今回はすぐ近くにある古墳時代後期の古墳群です。
古墳はでっかくなる時期を経て、
古墳時代後期の頃の終わり頃には小さな古墳がやたらたくさんつくられる時期がきます。
古墳も時期や地域によって、様々なものなんですよね。
では、宇部市の後期古墳はどんなもんか見て行きましょう。

ALPSLABrouteで1つの地図で位置を出したかったんですけど。
どうも自分の環境ではうまくいかないので、
こざかしいですが、各地図で確認して下さい。
プリントボタンも付いたようなので、
印刷してメモって持っていっていただけると良いかもしれません。


1.1つ見つからずも、土器は見つけた月崎岬古墳群



↑月崎岬古墳群の位置です。
海水浴場もある内湾気味な海辺の岬の先っちょにあります。

キ・ワ・ラ・ビーチ東岐波にあるキ・ワ・ラ・ビーチです。
海水浴場なわけですが、実はここらへんは遺跡の宝庫なんですね。
それも古墳ってお墓なわけで・・・(^^;)

もっとも、全国のたいがいの浜辺には中世のお墓があるなんていう噂も・・・。
まぁ、気にせず行って見ましょう。


月崎岬古墳群入口月崎岬古墳群入口です。
浜辺をずずいっと歩いた先にありました。
ここから、ちょこっと登ります。



月崎岬古墳群月崎岬古墳群です。
これらは看板によると古墳時代の後期(6世紀末〜7世紀初め)のものらしいです。
目の前にはちょっと壊れかけの2つの横穴式石室があるのですが、
ここから海沿いに東に100m行くと崖上に箱式石棺がもう1つあるらしいです。

行ってみましたけど、見つかりませんでした。
報告書見ないとこりゃ分からんなぁ。


月崎岬遺跡?浜辺を歩いていると土器発見!
月崎岬遺跡?
じゃないですよね。
何だかよく分からない破片が、
何だか分からない焼いた跡の炭の中に混じってました。
ここで、何やったんですかね?

化石みたいに勝手にとっていかずに、後世のためにここは置いて次に行きましょう。



2.ちょいと見つけにくいけど、よく整備された若宮古墳群



↑若宮古墳群の位置です。


若宮古墳群入口若宮古墳群への入口です。
若宮古墳群は月崎岬古墳群とほぼ同じ古墳時代後期の古墳群です。

これはきらら博の時に整備された海水浴場用の建物ですかねぇ?
散々迷ったあげくに、この建物の裏にありました。

建物がピンクなのはカッタ君にあやかってるんでしょうかね。
宇部市は神社も何でもピンクですね。
そのうち宇部市役所もピンクになったりして・・・



若宮古墳群石室図看板にあった石室の模式図です。
一般には多分、前室がなくて玄室(げんしつ)と羨道(せんどう:通路)だけのものが多いと思います。
しかし、ここの古墳群は前室を持っているのです。

玄室は遺体を安置する所だけど、
じゃあ前室は何のために作られてるんですかね?
副葬品置き場?
あるいは、第2の玄室?


看板の遺物看板に遺物がくっついてる!
が、本物じゃないんですよね、もちろん。
ベタベタ触れちゃうのは、子供には何気なく面白いかも。
ただ、本物もこんなちゃちい感じだと思われると失敗?


3号墳3号墳の石室です。
玄室側から見た写真です。

横穴式石室をもった古墳は全部で5つあるのですが、
2つだけ石室が公開され、3つは保存のために埋め戻されて石室は見れません。
でも、本来は埋め戻されるものだからそっちが正しい姿ですよね。



5号分墳奥にこんもりしてるのが5号墳です。
看板には石室の写真がありました。
耳飾りの耳環が5つ出てきたので、
3人は埋葬されたんじゃないかって事らしいです。

横穴式石室は竪穴式石室と違って、
後から追加で埋葬する事ができるので、
この古墳群も5つあっても5人以上が埋葬されたんでしょうね。



海をのぞむ若宮古墳群海をのぞむ若宮古墳群です。
すぐ近くには製塩が行われた波雁ヶ浜遺跡がありますし、
両古墳群に埋葬された人々は海に関わっていたから、海辺に葬られたのかもしれませんね。
それとも、死者と海との何らかの民俗的意味からでしょうか。

この他に、花ヶ池窯跡もすぐ近くにあり、
この一帯は古墳時代後期の様子がよく分かる遺跡が豊富ですね。
あとは、集落跡が欲しいところ。




↑波雁ヶ浜遺跡の位置です。
波雁ヶ浜遺跡があった所は、今は野球場になってました。
多分看板くらいはあるんだろうなぁと思ったのですが、
今回は時間がなくて断念。
下のリンクの所では写真がありますのでどうぞ。



↑花ヶ池窯跡の位置です。
講演会での話によると、
道路の下にまだ遺跡は残っているようです。
こちらも寄っていないので、看板などがあるかは分かりません。
宇部市文化会館では3月2日(日)まで遺物の展示会もありますのでどうぞ。


以下は関連するリンクです。
『防長考古青年会』の「若宮古墳探訪記」
   山口県の埋蔵文化財関係の職員さんが中心となる会のHPです。
   若宮古墳群の他に「波雁ガ浜」遺跡についての写真などもあります。



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2008年02月25日

宇部市と大分県を結ぶ月崎遺跡に行ってきました!


【2月26日(火)夜に地図の部分を更新しました。】

↑宇部市の東岐波にある月崎遺跡の位置です。
南東に大分県の姫島が見えます。
月崎遺跡はこの姫島と関わりがあるんです。
詳しい位置は左上の「+」をクリックして拡大して下さいね。


月崎遺跡月崎遺跡です。
月崎遺跡は縄文時代前期や後期を中心とした遺跡です。
竪穴住居や九州及び瀬戸内の土器、石器などが出土しました。

中でも特徴的なのは大分県の姫島産の黒曜石で作られた石鏃です。
一般に黒曜石はその名の通り黒いものですが、
姫島産のものは乳白色のものがあり見分けがつきやすいです。
宇部市文化会館の展示品の中にもありました。



月崎遺跡前の海月崎遺跡は海辺に立地しています。
現在、ここは内湾状になってますが、縄文時代はどうだったんでしょうね。

で、よく見ると、石碑の所に何やら土器らしきものが・・・


月崎遺跡の土器こんな土器です。
全然、縄文っぽくありません(^^;)
うーん、復元のイベントの時にでもつくった奴ですかねぇ。



現在のような交通手段のない縄文時代においても、
瀬戸内や九州との交流があったのですよね。
一般に狩猟採集民の日常的な移動距離は長いといいますし。


以下は関連するリンクです。
『宇部市』の「ふるさとの歴史」
   宇部市の教育委員会文化振興課による概説です。
   遺物の写真などもあります。
『水野の縄文写真館』の「山口県宇部市の月崎遺跡」
   全国各地の縄文時代の遺跡について書かれたHPです。
   詳しい解説や写真があります。
『山口県立山口博物館』の「石器石材参考資料」
   山口県立山口博物館のHPです。
   遺跡から出土する各種の石材について説明されています。

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2008年02月23日

宇部市の埋蔵文化財展と講演会に行ってきました


【2月24日に更新しました。】


↑会場の宇部市文化会館の位置です。
先日、書いたものに行ってきました。
展示は3月2日(日)までです。

1.分かりやすかった文化財講座「宇部市の埋蔵文化財」
1.波雁ヶ浜(はかりがはま)遺跡:古墳時代の製塩遺跡
2.花ヶ池古窯跡:古墳時代の須恵器の窯跡
3.荒滝山城跡:中世の山城
の三点について、当時の時代背景などとともに解説されました。


古墳時代に阿知須町や秋穂町の海浜は有数の製塩地帯でした。
東岐波の波雁ヶ浜遺跡もその一帯にある遺跡群の一部です。
製塩用の特殊な形の土器が山口盆地からも出土している事から、
作られた塩は内陸にも運ばれた事が分かるそうです。
また、その土器の形も地域によって異なり、
同じ製塩でも岡山などの東瀬戸内とは違った独自のやり方で行われていました。


古墳時代に朝鮮半島から新たな陶器である須恵器が伝わってきます。
窯で焼く焼き物が日本で初めて出現しました。
須恵器は最初は当時の中心地域である大阪で生産が始まりましたが、
後に全国各地で作られるようになりました。
東岐波にある花ヶ池古窯跡もその一つで、現在も道路の下にまだ埋まっているそうです。
この須恵器は古墳の副葬品となったり、後には古代の役所などでも使用されました。


中世に各地に山城が作られ、山口県でも300ヶ所もあるそうです。
楠にある荒滝山城は先日、その保存状態の良さや構造から県の指定史跡にも指定されました。
荒滝山城は大内氏の重心の内藤氏の城で、
中世の城ではまだ珍しい石垣などがあり、
中国地方でも最大級の規模という事です。
また、山城の下には居館に関わる地名や地割なども残っていたそうです。


各遺跡について、予備知識がなくても分かる分かりやすい説明でした。


2.真近に見れた埋蔵文化財展
続いて、講師の先生の解説による展示品の説明がありました。
展示されていた品は思っていたより多くて、
宇部市以外にも山陽小野田市の古墳の銅鏡なども見る事ができました。
また、普段は展示ケースなどガラス越しが多いですが、
特設という事でテーブル上に置いてあって、けっこう真近に見る事ができました。
また、戦前からの宇部市内の町の写真などもありました。


宇部地方史研究会が主催という形で、隣接とは言え他市の資料等も集まる柔軟性は良いですね。
宇部市と山陽小野田市と美祢市は合併とはなりませんでしたが、
産業観光で一体となっていたりするので、
広く文化財や文化振興の面でも連携していくような形が欲しいですよね。
一連のマップ作りとか、各市を巡回する展示とかいろいろ。
行政単位としては別としても、人や文化の交流の点ではまとめた方が向上するんじゃないでしょうか。


以下は関連するリンクです。
『宇部日報』の「埋蔵文化財展始まる」
   地元の新聞紙のHPです。
   埋蔵文化財展の概要と写真がのってます。


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Posted by nettarou at 23:20Comments(0)TrackBack(0)・宇部市の史跡

2008年02月21日

宇部市で埋蔵文化財展があります。



↑会場の宇部市文化会館の位置です。


山口市でチラシを発見しました。
ネットには出てないのかな。
という事で、チラシから概要を書き出しておきます。


第29回郷土を考えるシリーズ展 古との出会い 埋蔵文化財展
  会期:平成20年2月22日(金)〜3月2日(日) 9:00〜17:00
  会場:宇部市文化会館第2、3展示室
  入場無料
  展示品:上原田遺跡出土石鏃(縄文時代)
      北迫遺跡出土長頸壺形土器(弥生時代の北部九州の土器)
      花ヶ池窯跡(6世紀末)などの須恵器
      波雁ヶ浜遺跡出土滑石製馬形模造品(古代の祭祀具)ほか

関連事業:文化財講座「宇部市の埋蔵文化財」
  日時:2月23日(土) 14:00〜15:30
  場所:宇部市文化会館第1研修室
  講師:渡辺一雄氏(梅光学院大学教授)
  入場無料


以前に宇部市立図書館附設資料館に行ったときに宇部市はなかなかこういうイベントがないなんて書きましたが。
実はやっていたのですね。
宇部地方史研究会が主催という事らしいです。
ネットや大きな催しの形でなくとも、地元の人たちによる活動があったのですね。
失礼しました。


以下は関連するリンクです。
『宇部市』の「宇部市の文化財」
   市内の文化財や歴史などついて書かれています。


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