2008年03月24日
下関ゆかりの人々の作品が並ぶ下関市立美術館所蔵品展
↑下関市立美術館の位置です。
電車ではなかなか行きづらいですね。
1.近代から戦後までの下関ゆかりの人々
「所蔵品展 近代日本画の俊英たち/香月泰男と戦後美術」
4月13日(日曜日)まで(月曜休館)
明治時代から昭和へ新しい日本画を目指した下関ゆかりの人物を中心とした「近代日本画の俊英たち」と
三隅町出身で、下関でも教鞭をとった香月泰男を中心とした「香月泰男と戦後美術」です。
地元長府藩の御用絵師の長男であった狩野芳崖(かんのほうがい)の作品もありました。
解説カードによると、芳崖とは狩野派の法外に出る決意を表しているらしいです。
狩野芳崖の作品に限らないのですが、水彩画のようなものが見られました。
伝統と西洋の融合という意味でしょうかね。
また、従来の掛軸が縦長で高い山などを描いていたのに対して、
そういった西洋的な匂いのするものは正方形や横長に描かれているのですね。
高島北海は萩藩医の次男で、
役人となり地質学や植物学の調査を国内や欧州で学び、
その時にアール・ヌーヴォー・ナンシー派の芸術家達と交流があり、
エミール・ガレらに日本美術の本質を伝えたそうです。
そんな北海は科学的な知識を日本画にも持ち込んだそうです。
また、長門峡の名付け親でもあり、この前の石柱渓なども関わってるみたいです。
その北海の仏国山岳図もこの展示にありました。
うーん、しかし全体としてどこが新しい日本画だったのかよく分かりません。
そもそも従来の日本画がどういうものだったかも知りませんしね。
そこらへんの説明が欲しかったかなぁ。
もしかしたら、ボランティアなどの人たちが説明してくるのかもしれないけど、見当たらなかったし。
香月泰男は三隅町出身の画家で、戦前戦後の数年間下関で教鞭をとった時期もあるそうです。
前は好きかもなんて書いたのですが、どうも今回で分からなくなったかも(^^;)
イメージが伝わってきて良いと思えたり思えなかったり。
2.現在の下関周辺の人々の作品展
「展days えとひと」3月23日(日)まで
って終わってますね・・・
美術館の敷地に咲いていた花です。
えーと、植物の知識が小学生以下なので何の花かさっぱり分かりません(^^;)
実際の花と描いた作品を並べる展示会なんかどうでしょう。
同じ物でも、どういう風に描くかという点で違いが出て面白そうなんだけどなぁ。
「展days えとひと」においても各作者毎に作風の違いがよく出ていました。
下関在住や出身の方たちの展示会です。
当然ですけど、各作者毎に作風が違いますね。
また、こういうメッセージかなぁと思えるものと、全然分からないものも。
うーん、分かろうとしてはいけないとは言うけれど。
そのものを見てキレイとか面白いとか思えない場合はどうしたらいいんでしょうね。
同じ作品でも自分の見方が変わるときを待つしかないのでしょうか。
以下は関連するリンクです。
・『下関市立美術館』の「展覧会」
下関市立美術館の公式HPです。
現在の展覧会の概要が書かれています。
・『香月泰男美術館』
長門市による香月泰男美術館のHPです。
プロフィールや企画展について書かれています。
・『ふるさと下関 第五集』の「下関の人物」
下関市教育委員会による教材として製作されたものです。
高島北海と香月泰男は「下関において」、狩野芳崖は「下関から」の中にあります。
2008年02月04日
下関市立美術館の所蔵品展に行ってきました
↑下関市立美術館の位置です。
神話がモチーフらしいです。
自分で勝手に飛んでるし、ペガサスいらずな人ですね(^^)
敷地内には他にもいくつか彫刻作品が野外展示されています。
所蔵品展が行われていました。
日本画の狩野芳崖と高島北海、
西洋画の岸田劉生・藤田嗣治・梅原龍三郎ほか古賀春江、佐伯祐三、松本竣介、香月泰男など。
3月2日(日曜日)までです。
まずは日本画。
二人の作品を比べてみると、
狩野芳崖の方がはっきりした印象で、高島北海がぼんやりした感じですね。
彩色と水墨、あるいは絵の具の差なんでしょうかね。
また、当たり前の事なんだけど、水墨画って雲は余白で描くんだなぁって改めて関心してしまいました。
続いて、西洋画。
岸田劉生の作品には、本人の日記でその作品について書いている部分などが解説されてて面白かったです。
作者がどういう事を思ってつくったのかが伝わってきます。
藤田嗣治はよく女性と猫をセットで描いていたようですが。
やっぱり女性もなんだか猫っぽく見えますね。
香月泰男は長門出身で美術館がありますよね。
前に行ったときにはあんまり良いとは思わなかったんですが。
今回の展示で他の人の絵と比べてみると良い作品だなぁと思えました。
題名のイメージや雰囲気などが絵からも十分感じられるんですよね。
きれいに写実的でなくても、何を描きたかったかが分かる。
この他に市内の小中学生の作品が展示されていました。
中でも中学生の抽象画があったのが衝撃的でしたね。
自分が中学生の頃はそんなのやらなかったなぁ。
こういう授業を受けていると、抽象画への見方が変わってくるんだろうなぁ。
以下は関連するリンクです。
・『下関市』の「下関市立美術館」
所蔵品展や市民ギャラリーの日程などについて書かれています。
・『長門市』の「香月泰男美術館」
現在、「<私の>空展」が開催されています。
2007年11月18日
下関市立美術館の『絵で読む宮沢賢治展』の講演会
↑下関市立美術館の位置です。
海沿いの9号線に沿ってあります。
まだ、紅葉には早いのかな?
でも、木によってはしっかり色づいていたのもありました。
そして、野外展示される彫刻。
子供がのっかって遊んでました。
うーん、そういう楽しみ方もいいのだ。
1.行列のできる講演会!
講演会「宮沢賢治をどう読むか」佐藤泰正氏(梅光学院大学教授)
に行ってきました。
14:00からという事で15分前くらいに着いたのですが、会場は既に満員状態。
資料も足りず職員の方が右往左往されてました。
結局、会場をかえて広いロビーで行われました。
これも宮沢賢治の人気のせいですかねぇ。
あるいは、講師が梅光学院の先生なので在校生や卒業生の方々が多かったのかも。
こういう講演会ではあまり見かけない若い女性もいましたし。
2.賢治にとっての妹の死(講演の内容)
賢治は37年の若さで亡くなりますが、妹も若くしてなくしています。
そして、その悲しみから様々な作品が生まれてきました。
詩として、あるいは童話として形をかえながら。
何度も妹の死のシーンを書き続けたました。
『銀河鉄道の夜』にもその影がみられるというのです。
こう聞くと読み返してみたくなるものですね。
また、賢治は五七五の音数律を崩したような短歌もつくっているわけですが。
それをある人は散文に音数律の衣をきせただけに過ぎないと評価しました。
しかし、佐藤教授は賢治が先に五七五にあわせたものから改稿している点を指摘して、
短歌の形を打ち破る衝動の表現として評価できる事を主張したそうです。
文学の学者というのはこういう仕事をするのだとよく分かりました。
3.私にとっての宮沢賢治という人
小学生くらいに『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』『アメニモマケズ』を読んだくらいですかね。
あ、そう言えば中学のときに美術の授業で『注文の多い料理店』の絵を描いたような。
しかも、犬が飛び込むようなシーンで、作品の事よりただ犬が描きたかっただけだったかと。
そんなわけで、文学に疎い自分には全く縁遠い宮沢賢治。
しかも、童話という性質もあって作品も内容がよく分からないイメージがありました。
しかし、今回宮沢賢治という人の背景を知った事でだいぶ興味がわいてきました。
妹の死からくる死生観、浄土真宗の家に生まれながら日蓮宗を信仰した事、生命観に支えられた農業、
はたまた格好すら真似するほど好きだったベートーベンや、浮世絵を収集しつつ自身も絵を描いた事。
何だか分からない童話作家だけでない面が多く発見できました。
4.賢治と、賢治の世界を描く作品
講演会がやや伸びてしまったので、途中で失礼して展示を見に行きました。
賢治自身の原稿や絵画等と、作品を描いた多くの絵画の二部構成です。
〜11月24日(土)に展示替えされてしまう「アメニモマケズ」手帳もばっちり見れました。
本当に小さな手帳書かれてました。
この手帳、復元したものがショップでも売ってたのですが図録並みの高さに手がでませんでした(泣)
あとは、賢治自身が抽象画も書いていたのが驚きであり、ますます魅力的でした。
そして、第二部の方。
時間もなかったし、ましてや賢治の作品もほとんどまともに読んでないので素通りが多かった。
ただ、色の違う木を組み合わせたものはそういうのもあるんだと面白かったです。
また、同じ童話作品でも描く人によって違うのは当然でもあるのですが、
全体の色のトーンとかは同じだったりするものもありました。
また、ワークシートも用意されており、問いかけ形式で各作品への導入が示されてました。
展示は1月14日までですが、展示替えやイベントもありますので下関市立美術館のホームページで確認して行くといいですよ。
以下は関連するリンクです。
・『ウィキペディア(Wikipedia)』の「宮沢賢治」
年譜と作品リストなどがあります。
・『雑感ノート』の「絵で読む宮沢賢治展」
賢治の生涯について簡単に説明されてます。
・『GAIA』のカテゴリー「宮澤賢治の世界」
「雨ニモマケズ」手帳の内容についても詳しく書かれてます。
・『自分磨き日記』の「「絵で読む宮沢賢治展」--賢治と絵本原画の世界」
アメニモマケズ手帳や直筆の原稿から何を感じたかが書かれてます。
・『白樺通信』の「『絵で読む宮沢賢治展』・・・妹をそんなにも大切に思っていた賢治!!」
賢治の作品群は妹の死が大きなテーマになっている事への感動について書かれてます。
・『ひゅう色の脳細胞』のカテゴリー「展示会・イベント (17)」
こちらは、別の宮沢賢治展の作者による作品の紹介です。
・『よこちゃんの日記』の「宮沢賢治展に行ってきた!」
なんと触発されて自分でも絵を描かれた方の記事です。
・『こはるとひより』の「優雅に(?!)美術館」
ご家族で来館された方の記事です。
乳幼児をかかえた人ならではの苦労も。
公共施設として手作りでもそういう設備があるべき。


